40代男性 顎関節症改善

初診問診

姿勢分析と治療方針

数年前から顎に対して違和感をもち、日常生活に支障はなかったため経過を見ていた。

2週間前から痛みが発生し、なかなか痛みが引かないため来院された。

姿勢分析では、骨盤および背骨の歪みが強く、頭部も体に対し大きく前方に傾いていた。他の症状も引き起こしかねない状態であった。

顎関節を正しく動かす、あるいは安定した状態を保持するには頸椎・骨盤の安定性が非常に重要となり、諸問題を解決するため骨と筋肉の治療、習慣指導を行なうこととした。

治療と経過

初回施術

初回は骨盤矯正で歪んだ骨盤および脚長差、肋骨の矯正を行なった。

加えて筋肉の硬さの左右差は、整えた骨格を再び歪めてしまうため、筋肉の硬さを緩めていく治療を行なった。

痛みの変化は乏しかったが、顎の開閉をスムーズに行うことができるようになった。

6回目施術(3週間後)

症状に変化が現れた。

稀に痛みが出るが、安静時に痛かった顎関節が、違和感にまで落ち着いた。

引き続き、当院での治療とテーピング、自宅での体操・アイシングなど患者様にご協力をいただきながら経過を観察した。

12回目施術(8週間後)

顎関節の痛みおよび、違和感が消失した。

それにより頸部のわずかな痛みが気になるようになる。

問題であった顎関節の症状が寛解したため、再度姿勢の分析を行なった。

重心が中心に近づき、頭部の前方偏位、骨盤の歪みが改善傾向にあったため、引き続き根本治療にあたる。

18回目施術(13週間後)

頸部の痛みも寛解し、特に気になる症状は無くなった。強いて言えば、稀に肩が凝る時があるが、すぐに良くなるとのことだった。

各関節の動きや骨格のバランスもかなり正常であった為、本人の意思次第では卒業しても良い状態であった。

健康寿命を延ばしたい、メンテナンスしたいという意志があった為、来院ペースを落とし、引き続き今後の経過を診させていただくことになった。

施術者のコメント

安静時でも、食事など顎を使っても痛いとなると、日常生活で常に気になってしまって、かなりお辛かったですよね。

顎関節症と聞くと、顎に焦点を置きがちですが、実は体全体のバランスが関係しています。

どこかが崩れてしまうと、そこから間接的に顎へ影響を与えてしまうのです。

裏を返せば顎はもちろんですが、体全体を整えてあげれば良いというわけです。どの症状にも言えることではありますが、とても大事な見方になります。

今回も我々の力だけでなく、指導された体操、生活習慣を実行し続けた患者様のご協力があってここまで良くできたと感じております。

ここまで頑張り続けていただけたこと、これからも頑張り続けようと思っていただけたこと、深く感謝致します。