40代女性 頚椎ヘルニアによる痺れ改善

姿勢分析と治療方針

初診問診

数年前から手足の痺れが気になり頚椎ヘルニアと診断されたが、日常生活に支障がなかった為そのままにしていた。来院される1週間前から痺れの症状が頻繁に現れたため、危機感を感じ来院された。

姿勢分析では、骨盤が大きく前方に傾斜し、それに伴って頭部が体に対して前方に傾いていた。このような頭部の偏位は、デスクワークにより猫背が強いられることに加え、骨盤が大きく前方へ反ることにより、バランスを取ろうとして頭部が前方に傾いていると考えられる。

頚椎ヘルニアを引き起こす姿勢そのものに痺れを発生させる原因があると考え、骨と筋肉の治療、習慣指導を施した。

治療と経過

初回は骨盤矯正で、大きく前方に傾いた骨盤を正常な位置に整えた。肋骨がやや広がっていることもあり、そこの矯正も行った。

加えて、筋肉の硬さの左右差を無くし正常な骨の位置を維持する為、血行不良によりおこりうる痺れを取る為、筋肉の治療も同時に行った。

治療後、痺れはある程度緩和され、骨盤前傾によりバランスをとるようにして傾いた頭部も後方に少し引いた状態になった。

初回施術

2回目施術(3日後)

症状に変化が現れた。

頻繁に現れていた痺れが、デスクワーク中以外はそんなに気にならなくなるほど落ち着いた。

引き続き、当院での治療、テーピング、体操やアイシングなど患者様にご協力をいただきながら経過を観察した。

7回目施術(4週間後)

特定の動きで痺れが現れるようになった。

主訴であったデスクワーク中の痺れは良くなった為、再度姿勢の分析を行った。

骨盤の前傾がほとんど正常な位置に戻り、それにより頭部の位置も改善された。

23回目施術(12週間後)

痺れは寛解し、少し肩の凝りが残る状態となった。

各関節の動き、姿勢のバランスが正常に近い為、本人の意思次第で卒業しても良い状態であった。

同じようにならないようメンテナンスをしたいという意思があった為、来院ペースを落とし、引き続き今後の経過を診させていただくこととなった。

施術者のコメント

お仕事中に強い痺れを感じ、支障が生じるとかなりお辛かったですよね。

頚椎ヘルニアと聞くと首に焦点が置かれやすいですが、どうしてそうなったのかを考えるのがとても重要になります。もちろん、首は良くしていかなければいけませんが、そこだけを処置するのではなく、全体をみることが大切です。

今回も我々の力だけでなく、指導された体操や生活習慣を日々続けられた患者様のご協力があって、成された結果だと感じております。

ここまで頑張っていただけたこと、これからも頑張ろうと思っていただけたこと、深く感謝致します。